「拳の握り方があってるか確認したい」
「パンチを打ったら拳・手首を痛めた」
「格闘技を始めるので知っておきたい」
拳はパンチを打ったときに唯一、相手に当たる部分です。
それだけにケガの多い箇所でもあります。
間違った拳の握り方でパンチを打つとケガをするリスクがさらに高くなります。
ケガのリスクを抑え、強いパンチを打つために正しい拳の握り方を覚えましょう。
元プロボクサーで少林寺拳法初段の僕が「強いパンチを打つための正しい拳の握り方」について詳しく解説します。
この記事では基本的な拳の握り方を教えています。
やっている格闘技や流派によっても握り方は変わってきますのでここで書いている拳の握り方が全てでないことは覚えておいてください。
拳を正しく握れないと強いパンチが打てない
まず大前提として人間の手は何かを殴るために作られていません。
自分の手を見てもらったらわかります。
指の骨って細いし関節がいっぱいあって複雑ですよね?
だから間違った拳で殴るとこっちの手を痛めます。
何かを殴ることだけを考えれば理想的なのはドラえもんの手。
あれは人を殴るのに理想的な形をしています。
あと、正しく握れていない拳は作りが弱いのでパンチが当たったときにパワーが逃げます。
例えば雪合戦のとき、軽く握った雪玉とめちゃくちゃ硬く握った雪玉では後者のほうが当たったとき痛いですよね。
パンチもそれと同じで拳はできるだけ硬く頑丈なほうが相手にダメージを与えることができます。
そして硬く頑丈な拳を作るには正しく拳を握ることが必須条件です。
間違った拳の握り方
まずは間違った拳の握り方を紹介します。
もしこれらの握り方をしていたらケガをするので今すぐやめてください。
親指が中に入っている
この握り方だとパンチが当たったときに親指が潰れて痛めます。
試しに拳立て伏せをやってみてください。
きっと痛くてできないはずです。
実際にパンチが当たったときの衝撃は拳立て伏せの何倍にもなります。
親指が横に出ている
親指を突き指します。
以上がよくある間違った拳の握り方です。
間違った拳の握り方のままパンチを打つと怪我をします。
すぐに直しましょう。
正しい拳の握り方
それでは正しい拳の握り方を解説していきます。
正しい拳の握り方
- 指を付け根から軽く曲げる
- 指の付け根にあるプニプニした皮をつかむように握る
- 親指で人差し指と中指にふたをする
以上が正しい拳の握り方です。
握り方も色々ありますが最終的にこの形になっていれば細かいことは気にしなくてOKです。
よくある質問
拳を握るときに小指と人差し指どちらから握り込んだほうがいいですか?
好きなほうで大丈夫です。
やりやすいほうから握りましょう。
ちなみに僕は②のときは小指から、③のときは人指し指から拳を握っています。
手首は腕と一直線にする
拳が握れたら次は手首の角度です。
手首は腕と一直線にします。
パンチを打ったときに手首を痛めてしまう、という人は手首が曲がってることが多いです。
手首が曲がっていると当たったときに捻挫してしまいます。
あえて拳を握らないこともある
元世界3階級制覇王者の長谷川穂積選手はパンチを打つとき拳を握らないそうです。
これはパンチの威力よりもスピードと連打を重視しているからです。
この動画ではシャドーボクシングをスローで映していますが全く力が入っていません。
もう一つ、
少林寺拳法には「目打ち」という突きがあります。
これは手の指で相手の目を狙って攻撃します。
イメージ的にはハエを追い払うような感じです。
拳を握らないのは、目という急所を狙って打つので威力よりもスピードと的中率を重視するためです。
このように拳は必ず強く握らなくてはならないわけではありません。
パンチの目的やグローブのありなしでも変わってきます。
全てのパンチを強く握るのではなく柔軟に対応してください。
正しい拳の握り方は強いパンチを打つための第一歩
正しい拳の握り方
- 指を付け根から軽く曲げる
- 指の付け根にあるプニプニした皮をつかむように握る
- 親指で人差し指と中指にふたをする
実際にはディフェンスなどで手の平を使うため、拳を握ったままにしておくことはありません。
パンチを打つ瞬間に素早く拳を握れるように繰り返し練習しましょう。
この記事を読んで「パンチが強くなった」「試合に勝った」など少しでもあなたの力になれたなら幸いです。
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