「拳のどこを当てたらいいのかわからない」
「なんとなくパンチを当てている」
「よく拳を痛めてしまう」
パンチを打つ際に拳の当てる場所が間違っていると強いパンチは打てません。
なぜならパンチの威力を100%相手に伝えられないから。
強いパンチを打つには拳のどの場所を当てるかが重要です。
元プロボクサーで少林寺拳法初段の僕が「強いパンチ打つための拳の当てる場所」について解説します。
正しく拳を当てることでパンチ力の強化・ケガの防止になります。
中指の拳骨げんこつを当てる
パンチは中指の付け根部分(拳骨)を当てます。
拳頭と言ったりもします。
たまに拳の指の方や手の平側で殴る人がいますがこれは間違いです。
強いパンチが打てないだけでなく、ケガに繋がりますのでやめましょう。
ちなみに手の平側で殴るパンチはオープンブローといってボクシングでは反則となります。
正しい拳の握り方は『強いパンチを打つための正しい拳の握り方』の記事で説明していますのでよかったら参考にしてください。
でも、なんで中指の拳骨を当てるの?
ここからは中指の拳骨を当てる理由を解説していきます。
中指の拳骨を当てる3つの理由
- 貫通力がアップする
- パワーが伝わる
- ケガをしにくい
詳しく解説していきます。
貫通力がアップする
拳全体を面で当てるよりも1点に絞って当てたようがより貫通力のあるパンチになります。
つまり相手に当たる面積が小さいほど貫通力がアップします。
この実験がわかりやすかったです。
この実験では素材や重さの違いがありますが接触する面積が小さいほど貫通力がアップするのはわかるかと思います。
これはボクシング世界王者の京口紘人選手も同じことを言っています。
パワーが伝わる
一般的には人差し指と中指の2つの拳骨を当てるように言われます。
しかし僕はさらに中指1本に絞って当てることをおすすめします。
拳を上から見てもらうとわかりやすいのですが中指は腕に対してまっすぐ伸びています。
そのためパンチが当たったときに衝撃が逃げず、よりパワーが伝わります。
これはボルダリングをやっていて発見しました。
指が2本しか入らないような穴があったとき、どの指を入れるか?
答えは中指と薬指。
人差し指と中指のほうが強そうですが実は中指と薬指のほうが強いです。
なぜなら中指と薬指は腕に対してよりまっすぐ繋がっているので力が逃げずに伝わるから。
つまり人差し指を当てるようにパンチを打つと力が逃げてしまう。
なので中指1本を当てるようにしたほうがよりパワーを伝えることができます。
ケガをしにくい
これは中指の骨が太く骨折などのケガをしにくいためです。
また中指は人差し指と薬指に挟まれており、親指で補強されているためより強固になっています。
薬指・小指は骨が細く折れやすいので当てないようにしてください。
拳の当てる場所は格闘技によって違う
僕が教えてもらった拳の当てる場所は次の通り。
- ボクシング:人差し指と中指の拳骨
- 少林寺拳法:中指・薬指・小指の拳骨
これは構えやパンチの打ち方の違いによるものです。
ボクシングの場合
相手を倒すことが目的なのでより威力を出すために拳を縦(親指が上)→横→縦(親指が下)にひねって打ちます。
そのため拳の人差し指・中指側が当たりやすい。
少林寺拳法の場合
拳を横ではなく縦にして打ちます。
そして護身術なので構えたときの手の位置が低いです。
これは普段の生活に近い構えから技を出せるようにするため。
低い位置から顔面を狙ってパンチを打つと中指・薬指・小指側が当たりやすい。
このように格闘技によって拳の当てる場所は変わってきます。
強いパンチを打つということだけを考えれば「中指の拳骨」を当てるべきですがケースバイケースで当てる場所が変わることも想定しておいてください。
まとめ:強いパンチを打ちたいなら中指の拳骨を当てる
このページでは「強いパンチ打つための拳の当てる場所」について解説しました。
- 強いパンチは「中指の拳骨」を当てる
- やっている格闘技によっても違ってくる
パンチの種類によって使い分けている人もいるので自分なりに常に考えてパンチを打ちましょう。
手の骨は細くて複雑なためケガをしやすいです。
なかなか狙った場所を相手に当てることは難しいですが普段から意識して練習しましょう。
この記事を読んで「パンチが強くなった」「試合に勝った」などあなたの力になれば幸いです。
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